ぴろー録

アルティメット中毒者の備忘録。何でも書きます。

マンツーマンDFの体の入れ替えについて【アルティメット】

 どーも、ぴろーです!

 

今回はマンツーマンDFの基本である

「体の入れ替え」

について書いていきます。

もしかすると、大学1回生の方には聞き慣れない言葉かもしれません。

これが出来ると出来ないのとではマンツーマンDFの強さが全然違います。
ぜひ身につけていただきたい技術です! 

今回はかなりボリュームのある記事になっておりますので目次から見たい項目に飛ぶ事をオススメします。

 

目次

 

なぜ体の入れ替えが必要なのか

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そもそも、なんで体を入れ替えないといけないの?という疑問にお答えします。

 

OFを片方に押しやるためです。

 

これを説明するためには、まずDFの基本戦術を説明する必要があります。

*かなり基本的な事を書いていくので、もう知ってるよ!って方はここは飛ばしてもらって大丈夫です。

 

フォース○○

DFの基本的な戦術に「フォース」というものがあります。

「フォースサイド」
「フォースバック」
「フォースミドル」

と呼ばれるものです。

簡単に言えば
OFを片方のサイドに押しこんで狭いところで攻めさせよう
ということです。

*フォースミドルは片方のサイドというより、コートの真ん中で攻めさせる戦術になります。

今回はフォースミドルについては触れません。

 

上記で「フォース○○」と少しかっこいい言葉を使いましたが

「サイドハメ」「サイドアップ」
「バックハメ」「バックアップ」

と全く同じ意味です。

 

ではなぜ「フォース」が基本的なDF戦術となっているのか?

ここでは簡単に説明します。

 

広いスペース狭いスペース

どちらが攻めやすいでしょうか。

 

広いスペースですよね。

動ける範囲が広いほうができる事も多いです。

簡単な例を出すとすれば、スローオフ直後のOFとエンド前のOFでしょうか。

前者は、まだまだ後ろにスペースがありますからシュートを打つという選択ができます。

後者はもうエンド前なので奥にスペースがありません。単純にさっきと比べてシュートという選択肢がなくなってしまいます。

なので、OFはなるべく広いスペースで攻めたいと考えます。

 

ここでは

アルティメットは広いスペースがあれば攻めやすい

ということを理解していただければ良いと思います。

 

では反対に、DFの立場から考えてみましょう。

 

広いスペース狭いスペース

どちらがDFしやすいでしょうか?

 

狭いスペースですよね。

誰だって守る範囲が狭いほうがやりやすいはずです。

もっと踏み込んだことを言えば

スペースが狭いとOFの選択肢が削られるのでDFは次のプレーの予測が簡単になり守りやすくなります。

ここでは

アルティメットは狭いところの方が守りやすい

という事が分かればOKです。

 

さて、フォースの話に戻ります。

先ほど、アルティメットは狭いところの方が守りやすいと書きました。

フォースは相手を狭いスペースでOFさせる事を目的とした戦術なのです。

その戦術を実行するために体の入れ替えが大切になってきます。

 

体の入れ替えの説明

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サイドアップで説明します。

このDFの目的は

OFをサイド側に押しやって狭いところでOFさせる

ということになります。

  • 体の入れ替えをしなかった時
  • 体の入れ替えをした時

この2つのシーンを

  • インサイド側
  • オープン側

に分けて説明していきます。

 

インサイド側

体の入れ替えをしなかった時

【状況】
OF方向:上
OF:赤
DF:青
点線は空いているスペースを表しています

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体の入れ替えをせずにオープン側につきっぱなしになっている例です。

点線で示しているようにインサイドのスペースががら空きです。

するとどうなるか。

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簡単にインサイド、もしくは裏へスローが出ます。

ストーリングがいるとはいえ、スロワーが上手いと簡単に出されてしまいます。

これでは「サイド側に押しやる」というDFの目的が達成できそうにありません。

 

体の入れ替えをした時

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さっきと比べてインサイド側のスペースを消すことができています。

OFがインサイド、裏でもらうにはDFを抜かなければいけないのでさっきよりもらう事が難しくなっています。

代わりにオープン展開のスペースが大きく空きました。

オープンに展開させることでDFの目的である「サイド側に押しやる」が達成できそうです。

 

オープン側

体の入れ替えをしなかった時

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今度はオープン側にディスクが展開されたが、入れ替えをせずにインサイド側につきっぱなしの例です。
画像のようにオープン側がドンと空いてしまっていますね。

次にどうなるかというと

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こうなります。

「え、サイド側に持っていけてるんだからいいんじゃないの?」

と思われた方もいると思います。

確かに、サイド側で持たせるために一本出させるのはいいかもしれません。

しかし、ずっとこの形を続けるのはまずくないですか?

これだと簡単にオープン側で前に進まれ続けて点を取られてしまいます。

サイドアップの目的はサイドの狭いスペースでOFをさせること、と書きましたが
DFの最終目的はターンオーバーを起こすことです。

ターンオーバーを起こすためにサイドアップという戦術を使っているだけなのです。

なのでこの形では

「サイド側へ押しやる」という目的は達成できても

「ターンオーバーを起こす」という最終目的を達成できません。

じゃあどうすればいいのか?

次で説明していきます。

 

体の入れ替えをした時

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オープンのスペースを消すことができ、OFはさっきよりもらうのが難しくなりました。

今度は、代わりに裏のスペースが空いています。

しかし、ここから裏展開するのは難しくないでしょうか。

ここでストーリングが裏を切ればパスを出すことが難しくなります。

インサイドが空いたとしてもストーリングのプレッシャーがあるので難しいスローになります。

もらう側にはDFが付いているのでこちらもプレッシャーがかかります。

 

この形に持っていくことでOFにより難しいプレーを選択させることができるのです。

難しいプレーをするという事はターンオーバーが起きる確率が高くなります。

 

体を入れ替えるタイミング

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体の入れ替えの概要は大体上記の通りです。

次に、体を入れ替えるタイミングについて説明していきます。

以下の4つのうち、適切なタイミングはいつだと思いますか?

  1. 次に展開しそうなとき
  2. 展開でディスクが動いている時
  3. 展開のパスがレシーブされる直前
  4. 展開された後

 

 

正解は、12です。

この2つはぼくが実践していて上手くいっているタイミングです。

3と4はタイミングとしては遅すぎます。

 

なぜ最初の2つが良くて後の2つがダメなのか

これは、OFが動きだすタイミングを考えるとわかります。

OFは基本的には展開の後に動き出します。

もしくは、展開される直前にはDFを抜くためのカットを始めているはずです。

これを踏まえると

3.展開のパスがレシーブされる直前

4.展開された後

この2つはちょうどOFの動き出しと被ってしまうのです。

つまり、入れ替える事が出来ない

もしくは

入れ替えの隙を狙われる

という事になってしまいます。

 

もちろん、アルティメットは全員が同時に動くなんて事は起こらないのでポジションによってはこのタイミングで動かないことは普通にあります。

しかし、上手な選手はそこを狙って動いてくる事があります。せっかく皆がポジションを修正して守れているのに1人がサボったせいでDFが崩れる、なんて事になるともったいないですよね。

自分のマークが動かないにしても、DFは常に準備しておく必要があるので必ず入れ替えるようにしましょう。

 

1と2のタイミングについて

1.次に展開しそうな時

少し練習と経験が必要ですが、タイミングとしてはこれがベストです。

このタイミングを掴むには以下の3つを踏まえて考える事をオススメします。

  • スロワーのスロー力、癖
  • スロワーの視線、体の向き
  • スロワーがディスクを持った時のカウント

それぞれ説明していきます。

スロワーのスロー力、癖

スロワーのスローが上手ならシュートやインサイド・裏を積極的に狙ってくる事が考えられます。

逆にそこまで上手くないならすぐに展開を考えるかもしれません。

 

・スロワーの視線、体の向き

スロワーの視線、体の向きからも次にしたいプレーを読むことができます。

スロワーの視線が前のハンドラーを見ていたら展開をしたいと考えてもいいでしょう。

また、横を向いてたらシュートやミートのパスなど前に投げる事はありません。

 

スロワーがディスクを持った時のカウント

後はカウントがどれくらい進んでいるかも考えます。

例えば自分がディスクを持った時、どれくらい前を見てプレーしますか?

カウントが5,6まで来ると展開を考える事が多いのではないでしょうか(持つ場所と状況にもよりますが)。

 

これらの事を見て考える為には自分のマークだけ見ていては不可能です

スロワーも同時に見られるように癖づけていきましょう。

 

2.展開でディスクが動いている時

これは簡単ですね。

スロワーの方をしっかり見ていれば問題ありません。

ディスクがキャッチされる前までに入れ替えが完了している事が理想です。

 

真ん中にディスクがある時の対応

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よく体の入れ替えで迷うシーンが、真ん中付近にディスクがある時です。

正直、これはチームの戦術によって変わってくるのでこれが正解、というものがありません。

今回はよくあるパターンを紹介します。

 

スタックの場合

ハンドラーとミドルの選手はインサイド、ディープの選手はオープンにつく、という事が多いです。

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ディープの選手だけオープンにつく理由は、以下の2つのゲインの大きいプレーを警戒する為です。

・距離が長いオープンミート

・オープンへのシュート

インサイド・裏のミートは大丈夫なのか?

と思われるかもしれませんが、インサイド・裏への長いスローは難しいプレーになります。

加えてハンドラーとミドルがインサイド側にいる為、ポーチが出る事を警戒します。

以上の理由からインサイド・裏へのミートに出る確率が低いのである程度捨てます。

 

ホライゾンの場合

真ん中のミドル2人が問題になるかと思います。

画像で説明

基本的にはオープンにつくことが多いです。

ただしOFとの距離を近くしてインサイドに走られてもついていけるようにします。

後は、基本的な事ですがストーリングに指示を出してカバーしてもらうのも大事です。

*ホライゾンのDFの経験がそこまであるわけじゃなく、間違っていたら指摘していただけると助かりますm(_ _)m

 

まとめ

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かなりボリュームが多くなってしまったのでここまでの事を簡単にまとめます。

・なぜ入れ替えが必要なのか

ターンオーバーの確立をあげるためOFを片方に押しやる時に必要。

フォースというDFの基本戦術に基づいている。

 

・体を入れ替えるタイミング

1.次に展開しそうなとき
2.展開でディスクが動いている時

OFが動き出す前に体を入れ替える事が大事。

次展開するかどうか読むコツは以下の3点。

・スロワーのスロー力、癖

・スロワーの視線、体の向き

・スロワーがディスクを持った時のカウント

 

・真ん中にディスクがある時はどうするか?

チームの戦術によるので一概には言えないがよくあるパターンを説明。

スタックの場合

ハンドラーとミドルの選手はインサイド、ディープの選手はオープンにつく

ホライゾンの場合

基本的にはオープンにつく。

この時OFとの距離を近くして簡単にインサイドに出されないようにする。

また、ストーリングに声を出してカバーしてもらう。

 

以上です。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

入れ替えのタイミングを掴むのは時間がかかると思いますが、意識して練習すれば必ず習得できます。

これを習得すればあなたのDF力はかなり伸びます。

ぜひ取り組んでみてください!